
池田伝一(いけだただかず)
庄内たがわ農業協同組合 ※所属や職務内容はインタビュー当時のものです
営農販売部 園芸特産課
園芸特産係
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山形県鶴岡市出身。実家が農家で、幼少の頃から農業が身近にあった。大学で県外に進学し、卒業後就職のためUターン。地元の役に立ちたいという想いから農協へ就職し、野菜販売部門でネット販売に携わる。その後5年間事務を担い、4年前から園芸販売部で「花」を担当。現在11年目。
指導員という立場で、いわゆる補助役を担っています。生産者に栽培技術や情報を提供したり、生育状況を把握して販売に繋げ、売上アップに結びつけてもらうというのが一つ。もう一つは、市場などからの要望を生産者に伝え、改善へ繋けるのが仕事です。行政・メーカーと、農家さんを繋ぐパイプ役といったところでしょうか。農家さんとの関わり合いがメインになるので、出向いて直接話を聞くということを一番大事にしています。

解決に導くことも大切な仕事です
花を担当し始めた頃は、楽しさが全然分からなかったのですが、収穫のときになって花が咲くと、色も形も一つずつ全く違く、その美しい姿を見て初めてやりがいを実感することができました。一方、花は1年間で40ほど新品種が出て、そのうち残るのが数十品種。その中から農家さんに勧められる品種を選ぶのは大変な部分ですね。ほかには、自分が担当したものが形になり、市場で評価を受け、値がつくというところにもやりがいを感じます。価値を高めるという点では、自ら他県の花の展示会などに出向いたりもしました。県内の他、東北・長野・北海道などの競合地域と闘うためには、自分なりに勉強をしなければと日頃から感じています。現在の世の中はとくの動きが早いので、勉強家の農家さんと対等に話すために、新しい知識・技術の習得にも日々努めています。生産者からよく言われるのは「背中を押して欲しい」ということ。これまでには、改善したことで前年の5倍の収穫ができた、ということもありました。日頃の努力が結果に繋がり、農家さんに喜んでもらえたときは「この仕事をやっていて本当に良かった!」と思います。
異常気象が常態化している近年、自然を相手にする農業はその影響を受けやすく、計画通りにいかないこともあります。そういった中で農家さんを見ていると、それでも臨機応変に対応していく姿勢が大切なんだなと実感します。農業は一人ではできないものです。家族・仲間・行政・農協など、関わり合いでできるものなので、その部分でコミュニケーションを取れるとやりやすいのかなと思います。
庄内は本当に自然豊かな場所です。海も山もあり、食べ物も美味しく、他の地域に負けません。ですから、私からすると「庄内全体がおすすめスポット」ですね。