
須藤明里(すどうあかり)/26歳
SEADS 1期生
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鶴岡市出身。東北芸術工科大学卒業後、地元の小売店で販売・商品開発を行う。上京し東京でイベント企画制作などを経験。その後Uターンし山形市のコーヒーショップで店舗運営と自社農園での栽培に携わる。
慣れない東京での生活と忙しい日々に憔悴しきっていたとき、山形の知人が「ランチ営業を始めるから一緒に働かないか」と声をかけてくれたのがきっかけです。ランチ営業の他に自社農園の栽培にも携わりそこで自然のエネルギーや十数年ぶりに触れた土に感動し、農業を軸にして働きたいと思うように。前から植物を育てることは好きでしたが、農作業はとにかく本当に楽しくてやりがいを感じたので、こんな気持ちを持てるものなら自分の強みになるはず、と本気になりました。

生まれ育った鶴岡の自然には癒やされています。ここには山も川も海もあって、空も広く星がたくさん見えて、すべての四季がとっても身近に感じられてホッとします。
生活費確保もあり、夏から秋は農業アルバイトの量を増やしたのですが、学校との両立が大変でした。体力がものをいう職種でもあるので、体調管理は今後の課題です。でも、外にいることが多いからか、いままでで一番強くなった気がします。
さまざまな農家さんと関わる機会が多く、情報も多いので、吸収する機会が充分にあります。この1年で大小いろんな規模の農家さんを知ることが、自分のやりたい方向性がはっきりと見えてきました。具体的には少量多品目栽培をして飲食店や産直での販売を考えています。それだけではお金につながらないので、少量多品目の他に基幹作物を一つ作りたいと思っています。
20歳のころから、自分の仲間が集える場所をつくることが夢です。気軽に人が繋がり集まれる場所を、農業を軸に形にしていきたいです。例えば飲食、農業体験、宿泊などとの掛け合わせもおもしろそう。農業仲間に限らず、庄内のさまざまなジャンルの人たちと繋がり手を取り合って、ときには一緒にイベントをしたり、助け合える環境を作りたいです。ただし、そこはやる気のある人だけが集まる場ではなくて、隣に住んでいるおばあちゃんも気軽に来られるような。そんなラフな場づくりをしていきたいです。私は農家というよりも、人とのつながりからいろんなものを生み出して、街を楽しくしていくような……、百の商売ができるから「百姓」とは言いますが、私はそんななんでも屋のような「百姓」になりたいのかもしれません。