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研修生・修了生 2025.12.5

異業種での経験も必ず役立つので、ぜひ一歩を踏み出してほしい

青木さん

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雇用就農3年目

関東からⅠターン

東京で美容業、ホテル業、語学業や仲卸など様々な業種に従事。現在は、市内の農業法人でバックオフィス全般を担っている。

SEADS第2期生の青木さんにインタビューを行いました。

SEADSに入校したきっかけを教えてください。

花の仲卸会社に在籍中、農家と関わるきっかけがあり、農業への関心が高まりました。その直後、2020年の「新・農業人フェア」でSEADSを知り、未経験から農業を学ぶには良いきっかけになると夫婦で直感し、入校を決意しました。移住においての懸念は、仕事と住居、住み慣れた環境を全て手放すことの怖さでしたが、寮付きであったことで大きな一歩を踏み出すことができました。

SEADSに入校して良かったことを教えてください。

移住して一年目から、研修の一環で一般的な移住では出会えないような方々と人脈を築くことができたのは、大きな収穫でした。また、県外から移住してきた人達と地元の人達で共同生活を送る中で、知り合いの居ない移住先でも寂しさを感じずに過ごせました。彼らは共通の立場や目標を持つ仲間として、卒業後もとても大切な存在です。

現在の就農形態を教えてください。

夫婦で水稲80ha規模の農業法人に就農し、経理・労務・総務などを担当しています。私が事務員第一号なので、入社当初はネット回線の手配や、システム選定や書類のデータ化など、農作業の合間に奔走しました。現在では業務全体の効率化を図るために、情報の見える化に努めています。なによりも、一緒に働く皆さんが変化に柔軟に対応してくれるので、より良い環境づくりが進められています。

就農してみて、やりがいを感じたこと・大変だったことを教えてください。

未経験からのスタートでさまざまな業務を任されるのは大変ではありますが、毎年データと経験値が蓄積されて、前回からの成長を感じられることに大きなやりがいを感じています。もちろん失敗もしますので、その時は”農業は毎年一年生”という、先輩の言葉を思い出しながら楽しんでいます。農業は自分の裁量で作業時間を調整できるため、すべて自分に返ってくる、その緊張感もやりがいに繋がってます。

就農した地域では地域の方々とどのような関わりがありますか。

住居の都合により、住む場所と働く場所は異なりますが、それがかえって広い視野で地域の方々と関わるきっかけとなり、結果的には良い選択だったと感じています。また、地域のイベントにも積極的に参加し、コミュニティの輪を広げることにも力を入れています。

今後の目標や将来の展望を教えてください。

地域の方々の思いを大切にしながら、より良い形でこの地域を将来へつなげていけるよう努めたいと考えています。農業従事者の減少が深刻な課題となる中で、事務作業や農作業の効率化・自動化にも、今のうちから積極的に取り組んでいます。

これからのSEADSに望むことがあれば教えてください。

農業分野に限らず、幅広いジャンルの座学を提供していただけると、より多角的な学びにつながると感じています。SEADSのおかげで鶴岡市に移住し、現在の生活にもとても満足しており、この環境が今後も長く続いてほしいと思っています。また、すでに行われている取り組みではありますが、研修生が修了生の畑を見学する機会をさらに増やすことで、横のつながりが生まれ、双方にとって有意義な交流が生まれると考えています。

SEADSに入校を検討している方へのメッセージ

研修期間中は、できるだけ多くの農家さんのやり方を見聞きし、情報を集めることがとても重要だと感じています。そうした経験は、将来就農する際の大切な判断材料になります。また、一緒に学ぶ仲間とのつな
がりも、長く農業を続けていくうえで大きな支えになります。農業は「総合産業」であり、これまでの社会人経験がそのまま活かせる場面が多いということを伝えたいです。異業種での経験も必ず役に立つので、不安を感じすぎず、ぜひ一歩踏み出してほしいと思います。

ありがとうございました。

※取材時は感染症対策を行なった上、撮影時にマスクを外していただきました。

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